愛知ステーブル代表取締役社長 近藤秀典
1973年生まれ。愛知県出身。愛知県立安城農林高等学校卒業後、BTCの育成調教技術者研修に1期生として入学。修了後に軽種馬の種馬場に就労。
その後、北海道はじめアイルランド、アメリカなど多くの育成牧場で経験を積んだ後、2006年(平成18年)に北海道浦河で愛知ステーブルを開業。2013年(平成25年)に石川県小松市に分場を開設。2017年(平成29年)に千葉県市原市に2番目の分場を開設。

 

情熱を持つ

この仕事を通して、これまで様々なホースマンとお会いしてきてきましたが、馬の世界で最も大切な事は「情熱を持つ事」だと思います。
私が考える情熱とは、夢を大声で叫ぶような暑苦しいものではなく、「目指した目標へ向かって、困難や問題を乗り越えていく意思」です。

この世界で必要とされ、成功する人に共通するのは、物事がうまくいかなくてもすぐ下を向いたりせず「次はどうやったら上手くできるだろう」と意欲的に考える習慣ができている、という事です。
愛知ステーブルでも、この点を重視して、意識して人材を募り、ここまで会社が成長してきました。
また現時点においても「情熱」を持った人材をまず求めたいと考えています。

人間力がなければ馬を幸せにできない。

馬に乗る経験のあるなし以上に、愛知ステーブルでは人間力の要素を重視しています。

馬との関係性が密接でなければ、馬はなかなか前向きに調教に取り組んでくれません。馬の成長のスピードにも影響していきます。
馬の発する微かなメッセージを感じ取る為には、技術や経験以前に、バイタリティやコミュニケーション能力、想像力を含めた「人間力」が不可欠だと考えています。

人間力のベースとなるのはもちろん働くスタッフの一人ひとりの「幸福」であり、これが第一だと考えています。
気分良く働くことができる環境を整え、安心して、幸せを実感できれば人間の心は落ち着きます。人間の精神状態が落ち着いていてはじめて、馬の感情を感じる事ができるようになります。

1人1人が積極的に馬と向き合って、状態や能力を感じ接する事が、最終的に1頭1頭の馬の幸せにつながると考えています。

自分の行いのひとつひとつが周りを幸せにできる

世の中にたくさんの仕事がありますが、お客様や周りの同業者の方々から「おめでとう」や「ありがとう」という言葉を日常的に頂ける仕事は貴重ではないかと思います。

馬が成績を残してくれれば、やはり馬主さんや調教師さんは喜んでくれます。
喜びの声や歓喜の笑顔をいただける事を目指して、私達は日々の仕事に取り組んでいます。

馬の仕事は「多くの人を幸せにする事ができる素敵な仕事」なのだなと最近になって強く思います。